約2時間で国内主要米の品種を識別できるDNA検査キットの販売について
-精米機メーカーの株式会社サタケと共同開発-
(株)東芝ヘルスケア社は、(株)サタケ(以下、サタケ)と約2時間で国内主要米の品種を識別できるDNA検査キット「コメ品種識別用検査キット」を共同開発した。本製品は、専門知識がなくても、迅速で簡便なコメの品種識別を可能にするもので、3月25日から販売する。
同製品は、検査用DNAチップカードと増幅試薬等から構成され、コメから抽出した核酸サンプルを検査用DNAチップカードに添加し、同社のDNA検査装置「GenelyzerTMⅡ」にセットするだけでコメの品種識別・混米判定を可能とする。従来、コメの品種識別には検査機関において数日を要しているが、本製品を使用することにより約2時間で国内主要米の品種を識別できる。
同社は、農林水産省食料産業局新規事業創出課の支援のもと、サタケと共同開発体制を組み、DNAチップを活用したコメ品種識別の技術開発を進めてきたという。コメの品種識別を行うには、検査対象のコメがもつ品種特有のDNA配列(DNAマーカー)を複数検出し、判定する必要があるが、本製品は、品種を識別するのに必要なDNAマーカーを21種に絞り、それらを同時検出することで、迅速な品種識別を可能とした。
昨今、コメの偽装表示や異品種混入問題などへの対策や、政府の掲げるクールジャパン戦略における付加価値の高い農産物の輸出拡大等のため、品種識別の科学的検証手段が生産現場から流通業界まで幅広く求められている。本製品は、コメから抽出した核酸サンプルを検査用DNAチップカードに添加し、DNA検査装置にセットするだけで、これらのニーズに応えることができるという。
●お問い合わせ
(株)東芝社ヘルスケア社
ヘルスケア医療推進部DNA検査システム事業開発部
TEL:03-3457-3324
URL:http://www.toshiba.co.jp/healthcare/