キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)(株)は、医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place(メディカルイメージプレイス)」の新サービスとして、医療施設内の医用画像をクラウドサービスに保管する”医用画像外部保管サービス”を2015年4月17日より開始する。
同社は中期経営計画の成長戦略として医療事業の強化・拡大に注力している。同社は昨年9月に3D医用画像解析技術に強みを持つ株式会社AZEをグループに迎え入れ、10月には医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place」を開発し第一弾として遠隔読影インフラサービスを開始するなど、医療画像ソリューション事業を強化してきた。
このたび本基盤上で稼働させるサービスの第二弾として、医療施設内の医用画像をクラウドサービスに保管する”医用画像外部保管サービス”の提供を開始する。CT(コンピュータ断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)など画像診断装置の性能進化にともない一回の撮影で大量の画像データを取得できるようになった。医療施設内で発生する医用画像データ量が増加し、保管が義務付けられている医用画像データを外部保管するニーズが高まっている。
新サービス”医用画像外部保管サービス”を利用することで、医師はCTやMRI、X線撮影装置などで撮影した患者の検査画像をクラウド上に保管することができる。重要な医用画像をクラウド上に保管するための通信形態は各省庁のガイドラインに準拠するなど、高度なセキュリティ対策が施されている。
また、データセンターなど安全な場所に多重保管されるため、バックアップに必要なストレージ構築コストを抑えられることに加え、自然災害やシステム障害からデータを守るBCP(事業継続計画)・DR(ディザスタリカバリ)対策として活用できる。さらに、PACS(医用画像システム)のシステム入れ替えの際の医用画像データの一時的な保管としても利用できまる。
同サービスの価格は、データ保管容量1GBあたりの最低月額利用料金30円からのホットデータ保管向けプランと、より低価格なフローズンデータ保管向けプランの2種類を用意しており、利用環境に合わせて選べる。
キヤノンMJは今後、医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place」をプラットフォームに、3D医用画像解析技術を活用した診断支援アプリなどのオプションを利用できる「クラウド型PACSサービス」を順次市場投入していく計画である。
キヤノンMJグループは2017年に医療事業全体で売上高350億円を達成することを目標に医療事業を強化・拡大させ、医療イメージング分野のリーディングカンパニーを目指している。
医用画像外部保管サービスの特長
■ガイドラインに準拠したセキュリティ対応
キヤノンMJグループが運営するクラウドサービス基盤を活用し、日本国内のデータセンターで安心安全なインフラ環境で保管する。通信形態は各省庁のガイドラインに準拠しており、高度なセキュリティ対策を実施している。
■既存のPACSと連携したバックアップ機能
日々発生する医用画像データを院内のPACS(医用画像システム)に保管しながら、特別な操作をすることなくバックアップすることができる。また、いざという時の災害発生によるデータ損失やPACSのシステムダウンに備え、BCP(事業継続計画)やDR(ディザスタリカバリ)の対策に利用することができる。
■利用環境に合わせた料金プラン
PACSのシステム入れ替えによる医用画像データの一時的な保管や、バックアップとしてのストレージ利用など、お客さまの利用環境に合わせた料金プランを用意している。利用する機会が少ないものの削除することのできない医用画像データの保管を通常の料金プランに比べ安価に利用できるプランを用意している。
●お問い合わせ
キヤノンマーケティングジャパン(株)
医療ソリューション推進第一課
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