(株)スペクトラテックは「光トポグラフィー検査」用の医療機器Spectratech OEG-16ME (以下OEG-16ME)を2015年4月より発売開始。2014年4月から「光トポグラフィー検査、抑うつ症状の鑑別診断の補助に使用するもの」が保険適用になった。OEG-16MEは、この話題の「光トポグラフィー検査」のため新たに開発された医療機器である。
functional NIRS技術は、近赤外光を用いて脳血流変化を計測し、脳の活動状態を可視化できる技術で、現在、多くの研究ジャンルで脳機能研究に活用されている。この脳機能計測の技術が保険適用の「光トポグラフィー検査」に使われている。基礎的な脳科学の世界が臨床現場でも認知されるに至った。
これまで同社は脳科学の研究者向けに前頭部専用のOEG-16シリーズ、全頭部用のOEG-APDシリーズのfunctional NIRS装置を提供している。低価格ながらも小型、高性能で高い再現性を有するOEGシリーズは多くの研究者から支持されている。
現在、市場に出されている「光トポグラフィー検査」用装置は、頭部に装着した光ファイバーを介して装置本体に導光し、本体内の大型光検出器によって測定する形式のものだ。このため装置構成が大型化し、高価(数千万円程度)となり、普及の障害になっていた。
ファイバーレス化に向けて、スペクトラテックは光検出部の小型化と高感度化に徹底的にこだわり基礎開発を進めてきました。独自開発技術のスペクトラム拡散光変調技術により小型、高精度で干渉性の少ない装置を実現している。この最新の光変調技術に加え、検出感度を高めるだけでなく外部ノイズが光検出器に入りこまないように透明導電膜としてITO (Indium Tin Oxide)膜を世界で初めてfunctional NIRS装置の光検出窓部に採用した。
これらの弊社独自開発技術により高感度特性を示しながら雑音レベルを格段に低く、しかも小型で高性能な装置を実現化できました。研究用OEGシリーズでは遺憾なくその威力を発揮。もちろん医療機器OEG- 16MEにも、この技術はしっかりと受け継がれているという。
OEG-16ME本体は小型ノートパソコン程度の大きさで持ち運びが容易だ。取り扱いやすく病院やクリニック内の限られた空間で有効に使うことができる。
今回発売のOEG-16ME<光トポグラフィー検査用>は最少構成で800万円(消費税別)。年間販売見込みは50台を予定しているという。
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