Maquet(ドイツ、ラシュタット)とGE ヘルスケア(英、チャルフォントセントジャイルズ)は、2015 年4 月、新たな適応性のある血管X 線撮影装置を組み合わせたハイブリッド手術室ソリューションを共同開発中であることを発表した*1。外科手術と、カテーテルによるインターベンションのためのこの統合システムは、血管X 線撮影装置であるDiscovery IGS 730(GE)とマグナス手術台システム(Maquet)で構成される*2。両社は、4 月28 日から5 月1 日にかけてロンドンで開催されたチャリング・クロス国際シンポジウム2015 において、両社の当該統合ソリューションを初公開した。
*1: これは協力発表であり、当該統合ソリューションはまだ販売可能ではない。
*2: 日本での薬事は未承認。
効率的利用のための多目的ソリューション
高精度画像技術に加え、Discovery IGS 730 の際立った特徴は、その独特の可動性にある。レーザーガイド下の可動性ガントリーで、医療チームに十分な患者アクセスをもたらせるためにあらかじめ設定したポジションに移動、退避することができる。Discovery IGS 730 は、手術室内で縦横自在にカスタマイズ可能な固定場所を実現し、左右どちらのアクセス処置中でも優れた患者アクセスを実現。その可動設計により、ラミナーフローやブームといった天吊り物の埋め込みにおける融通を向上させることができる。Discovery IGS 730 は、高品質の血管X線撮影装置が持つすべての特性も備えている。質の高い2D 画像、3D 回転アンギオグラフィおよびマルチモダリティの3D フュージョンにより、低侵襲性治療を実現。
マグナス手術台は、外科医とインターベンション医の多くのの要求を満たす本格的な多目的手術台です。これには「フローティング」機能があるため、カテーテルによるインターベンションの手技の間、迅速かつ精密な移動が可能となる。多様なテーブルトップからの選択により、外科手術のための診断・治療手段のさらなる拡大が可能となる。
Discovery IGS 730 のガントリーの可動性とマグナス手術台システムの患者位置決め性能とを組み合わせることで、多くの専門分野にわたる外科的インターベンションに手術室の使用が可能となることが期待される。さらに、ハイブリッド手術室は、テーブルトップがユニバーサル型であるため、通常の手術室のプログラムにおいても使用することができ、高い設備稼働率が病院にもたらされるという。
「Maquet の手術台は、ハイブリッド手術室における医療の幅を広げる。この手術台は、外科とインターベンションのほぼすべての専門分野のニーズに適合すべく容易に使用できる先進的な撮像能力と順応性の高い固定位置を実現させるGE 独自の可動性ガントリー技術を引き立たせる。このソリューションは、手術室が確実に使われるようにし、病院がそのサービスを拡充してより多くの患者と医師を惹き付けることを可能にするはずです」GE ヘルスケア、インターベンション部門グローバルジェネラルマネージャーのChantal Le Chat は、このように述べている。
ハイブリッド手術室(をメジャーに)のトレンドセッター
「当社がGE ヘルスケアと協力することによって、関係者全員にいくつかの相乗効果がもたらされました」と、MaquetGmbH サージカルワークプレイスの社長、Markus Medart は付言します。「MR と組み合わせたハイブリッド手術室の分野におけるこの素晴らしい協力関係は2000 年に始まりましたが、この共同開発は、国際市場において手術室用のトータルソリューションを提供するグローバルマーケットリーダーとして当社の地位を高めるという点で更なる節目となります」。 Maquet は、この数年でも約500 もの統合システムの実績を持つ。複雑なプロジェクトの企画に加え、ハイブリッド手術室に関するMaquet のポートフォリオには、その独自の開発および上記プロジェクトの実現に必要な生産ユニットや、モジュール式手術室用ウォールVARIOP、手術用照明器、シーリングサプライユニット、麻酔システム、人工心肺装置からOR インテグレーションまでの様々な製品が含まれる。
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GE ヘルスケア・ジャパン(株)
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