(株)インテグラルは、ロールポンプ技術の採用により、多彩なインジェクション方法を提供するドイツulrich GmbH & Co.KG社製「造影剤自動注入装置 CT motion」を、7月1日(金)より国内の販売活動を開始する。
新製品は、CT専用のインジェクターであり、ロールポンプによって造影剤のボトルや生食パックから輸液を吸引して自動注入する方式を採用した。また輸液チューブを2段式とし、装置側チューブを24時間複数回使用可、患者側チューブを単回使用とすることで「衛生的閉鎖システムによる分注の安全性確保」を実現した。これにより造影剤や生理食塩液の分注が可能となったことで、作業効率の大幅な改善と、廃棄造影剤の低減、消耗品コストの削減に貢献する。さらに、注入装置と操作コンソール間をBluetoothによって通信し注入装置にバッテリーを搭載することで、CT検査室内ではケーブルフリーで操作が出来る。また、様々な検査方法に対応できるよう、患者側チューブは250cm、320cmの長さを用意した。
近年、低電圧撮影等の普及で造影剤使用量の大幅な低減が図られつつあるが、臨床現場では低減された造影剤を有効利用したいというニーズが高まっている。今回発表するCT motionは、こうした臨床現場のニーズに答えるべく、安全に分注可能なプレミアムインジェクターとなっている。
ulrich GmbH & Co. KG社は1985年にCT motionの原型となるXD5500(本邦未承認)を開発した。その後2000年からmissouri XD2001シリーズ(本邦未承認)が長らくEU諸国を中心に発売してきたが、CT motionが2011年に発売されて以来、プレミアム市場において全世界700台以上の納入実績となっている。これからも同社はさらなる臨床価値の提供と、作業効率の向上、病院の経費削減に役立つインジェクターを提供していく。
CT motion_Pedestal version CTmotion_Ceiling-version
新製品の特長
造影剤:CT motionは、ボトル(瓶)タイプの造影剤を使用(プレフィルドシリンジは使用不可)。 ボトルを使用する利点として、プレフィルドシリンジでは使用後の残造影剤の廃棄が毎回発生するが、CT motionでは2本のボトルを切れ目なく使用できるシームレス機能があり、残造影剤の廃棄を最小限とすることができる。この運用を採用いただければ、ボトル容量が統一でき在庫品目数が減らせるため、造影剤の在庫低減が可能となる。また将来、大容量のボトル(最大500mLまで)が販売された場合、交換回数の削減等、更なる作業効率の改善が期待できる。
生理食塩液:本邦では生食のプレフィルドシリンジは未販売のため、現状単回使用のシリンジに詰替えて使用しているが、衛生的とは言えない。ドイツ連邦共和国厚生省医薬品研究所(BfArM) では、原則的に、非経口投与する医薬品が開放状態で環境空気と接触した場合に汚染の危険性があることを指摘している。CT motionの生食ラインは、造影剤ラインと同様な衛生的閉鎖システムを保ちつつ、生食パックから直接吸引する設計のため、汚染の危険性は極めて低いと考えられる。さらに、生食2000mL容器までが使用可能(天井懸架型の場合1000mLまで)なので、詰替用シリンジ方式に比べて交換回数が大幅に減らせることから、作業効率の改善、および詰替用シリンジが不要となることによる費用削減が期待できる。
その他:空気注入リスクが最小限となるよう、空気センサーを5カ所に設けている。また保温機能が標準装備されているため、造影剤のスムーズな注入を実現できる。さらにCT同期については、CAN Class 4接続が可能だ。
販売名
造影剤自動注入装置 CT motion 認証番号:228AABZX00034000
輸液セット 承認番号:22800BZX00221000
●お問い合わせ
(株)インテグラル インジェクター事業部
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