~ 子育てで悩まないで ~
早く、正しく対処するために
医療機器メーカの(株)スペクトラテックは、小中学生を対象とする注意力、多動性、衝動性を総合的に測定する装置「おちつき度測定装置」を12月24日に発売する。この装置はタッチパネルに表示される簡単な問題を解くことで、約5分の短時間で測定できることが特長である。学校生活で悩みを持っている子どもたち、しつけで辛い思いをしている保護者の方を支援していく。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)は不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動する)の3つの症状がみられる発達障害のことである。文部科学省による全国実態調査で、ADHDが疑われる子どもは2.5%とされている1。また小学校に入る頃までに症状が現れる子どもが多いと言われている。
忘れ物が多い、集中力が続かない、落ちつきがない、じっとしていられなく授業中に立ち歩く、ささいなことで友達に手を出す、いきなり大声を出す、乱暴な子という目で見られやすいなど周りに理解されづらく、学校でのコミュニケーションに支障をきたすことがある。このような行動が原因となり誤解され、しつけがされていないなど言われることがあるが、ADHDは先天的な脳の機能障害によるもので、しつけや育て方の問題ではない。しかしその障害に気づかずに悩みを持ったまま、生きづらさを感じながら学校生活を送り、大人になってしまう子どもたち、子どもの日頃の言動を周囲の人から聞いて自らの責任を感じている保護者の方も少なくない。
この装置はいち早くADHDの兆候に気づかせ、または疑いがある場合は早く適切な対処を勧めることを目的としている。教育現場、児童支援の現場でのスクリーニングとして大いに期待できる。医療機関での受診は勇気がいるものである。手軽な測定で、「おやっ?」と思ったら早めの医療機関への受診を促す。
この装置は、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センターが保有する特許権の実施許諾を受け開発した製品である2。
1 文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」
2 特許 第6128651号 発明者:NCNP 安村 明、稲垣真澄
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