インテグラル、仏Echosens社製の肝硬度測定装置「フィブロスキャン530コンパクト」の一部変更承認を取得 ~生活習慣病関連の脂肪肝やその他肝疾患における肝脂肪の評価へ期待~

2019.02.20

 (株)インテグラルは、仏Echosens(エコセンス)社製 肝硬度測定装置「フィブロスキャン530コンパクト(FibroScan 530 Compact)」の一部変更承認を、2019年2月7日付で取得した。今回の承認により、同機器で得られる超音波減衰量のパラメーターであるCAP(Controlled Attenuation Parameter) は肝臓の脂肪量の評価に使用可能と認められた。

 近年、我が国では、肥満人口・糖尿病患者の増加に伴い非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の患者数が増加する傾向にある。NAFLDは良性であり自覚症状がないが、一部悪性の非アルコール脂肪肝炎(NASH)を発症することが知られており、さらに肝硬変、肝がんへと進展する可能性もある。また、ウイルス性肝炎では、肝脂肪化が薬剤の効果や線維化の進行に影響するとの報告もある。現在肝臓の脂肪については肝生検以外では確立された評価方法がなく、今回の承認によりNAFLDの早期診断、慢性肝炎の病態把握、病態の進行予防、治療可否の検討、治療効果の判定などへのCAPの活用が期待される。

 「フィブロスキャン530 コンパクト」は、肝臓の硬さと脂肪量の度合を非侵襲に、同時に測定する装置で、肝臓の線維化、脂肪肝の有無・度合いに関するデータが得られる。肝線維化と脂肪肝の度合を数値で評価することで、疾患進行の早期診断に繋がり、深刻な病態へ進行することに対しての予防にもなる。関連論文は現在、2,000を超えており、それら豊富なエビデンスに基づいて、肝硬変、肝がんなどに至る肝臓疾患の診断、治療の効果判定、予防など、肝臓の病態評価の目的で世界80カ国にて使用されている。

 検査はわき腹にあてたプローブから振動と超音波を伝えることで、痛みもなく、簡単に終了する。患者情報を入力してから検査を終えるまで数分程度であり、ワークフローの簡便さも本品による検査の利点である。医師、技師だけでなく、看護師も含む医療従事者であれば、1時間半程度の検査トレーニングを受講することで、特別な知識・経験を必要とせずに検査を行うことが出来る。

 インテグラルは「フィブロスキャン530コンパクト」とそのプロダクトラインの非侵襲で信頼性の高い検査を提供することで、肝疾患患者及びその診療に関わる人々の負担を軽減することができればと願っている。今後も医療の発展により一層貢献していく。

●お問い合わせ先
インテグラル フィブロスキャン事業部
URL:https://www.fibroscan.jp/