フォトロンM&Eソリューションズ、ネットワークカメラ収録システムSpider Recを東邦大学に納入

2019.11.27

Post-CC OSCEの映像収録で医療教育における効率的で質の高いシミュレーション教育を実現
 

 講義/研修などの収録・配信システムの開発・製造・販売・輸出入を手掛ける、フォトロンM&Eソリューションズ(株)は、シミュレーションルーム6室でおこなわれるPost-CC OSCE(Post Clinical Clerkship Objective Structured Clinical Examination:臨床実習後客観的臨床能力評価試験)の映像収録を目的として、ネットワークカメラ収録システム「Spider Rec(スパイダーレック)」を、学校法人 東邦大学(以下、東邦大学)に納入した。

▼導入事例公開ページ
https://www.photronmandesolutions.co.jp/education/case/touhoudaigaku.html
 

導入の背景
 病院の外来で行われる実際の医療行為は、患者を診察室に招き入れるところから話を聞き診察、診断するという流れで行われる。Post Clinical Clerkship Objective Structured Clinical Examination(Post-CC OSCE:臨床実習後客観的臨床能力評価試験)は、この流れを模擬的に実践する試験で、医師役の学生が模擬患者に対する「態度」「技能(診察・処置)」について評価される。
 このPost-CC OSCEにおける映像記録の役割は、学生の医療行為への適切な評価、疑義に対する適正な対処に用いられる。また、評価者の振り返りに用いることも可能となる。そのため、模擬患者と学生の広範囲をカバーする天井設置のカメラと、そのカメラの死角になるアングル(特に重要な学生正面のバストショット)を撮影するハンディカメラの2台で撮影を行う。東邦大学では、このPost-CC OSCEを2018年9月に完成したシミュレーションルーム6室で実施。各室のカメラ映像と集音マイクの音声を1つのコンテンツとしてネットワークカメラ収録システム「Spider Rec」により記録している。
 

収録ワークフロー概要/導入の効果
 ネットワークカメラ収録システム「Spider Rec」は、シミュレーションルーム毎に、収録のスケジュールを設定できる。サーバーが置かれたコントロールルームにあるPCの管理画面から、あらかじめスケジュールを入力しておけば、後は自動で収録スタート/ストップが行われる。試験の忙しい最中に、コントロールルームに人員を配置する必要もない。

『以前はハンディカメラだけで撮影していましたが、撮影場所の確保や電源コードの配線などで大変でした。さらに撮影後には長い時間をかけ、カメラ内のデータを手作業でサーバーへ移し替え、ファイルをきちんと整理しておかなければなりませんでしたから。準備、収録、そして後の管理まで業務量を削減することにも役立っています。』

 

今後の展望
 Post-CC OSCEは、医学生が研修医としての診察能力を持っているかを評価する試験であり、医学部の卒業生の質を担保するための重要な試験となる。令和2年度からすべての医学部・医科大学において卒業試験の一部として実施される予定である。東邦大学のシミュレーションルームは、今後、こうした試験に使われていくのはもちろん、普段の授業におけるシミュレーション教育にも積極的に活用されていくことになる。

『学生は自分で考えて行動し、他の学生の行動は批判的に見ながら言葉にして伝え、時には褒める——そんな授業を行うには、こうしたシミュレーションルームのような環境が必要ですし、学生同士で互いにディスカッションを重ね経験値を高めながら伸びていくアクティブラーニングが、今後の大学には必須です。こうした収録システムはこれから重要度が高まり、効率的で質の高い教育環境構築のためには重要な役割を果たすシステムだと思います。』
 

ネットワークカメラ収録システム「Spider Rec」製品概要
 ネットワークカメラの映像を一括で収録・管理/静止画撮影できるネットワークカメラ収録システム。最大4映像まで同期収録・再生が可能。配信システムとの組み合わせで、スムーズな動画配信が可能である。

▼Spider Rec製品ページ
https://www.photronmandesolutions.co.jp/education/products/spiderrec.html
 

●お問い合わせ
フォトロンM&Eソリューションズ株式会社
URL: https://www.photronmandesolutions.co.jp/