キヤノンメディカルシステムズ、「新型コロナウイルス RNA 検出試薬 Genelyzer KIT」 研究用試薬の販売開始について

2020.08.03

 キヤノンメディカルシステムズ(株)は、「新型コロナウイルス RNA 検出試薬 Genelyzer KIT(以下、本試薬)」 を研究用試薬として、9月1日より販売を開始します。本試薬は、専用装置 Genelyzer Fシリーズを用いて迅速に新型コロナウイルス遺伝子を検出するものである。

 本試薬は、遺伝子検出法である蛍光LAMP法(注1) を用い、国立大学法人 長崎大学とともに開発したものである。本試薬と専用装置Genelyzer Fシリーズを用いた迅速遺伝子検出システム(以下、本システム)は3月に性能評価の結果が公表され、行政検査に使用することが可能となった(注2) 。本システムについて、これまで実用化研究(注3) を進めてきており、4月末の長崎クルーズ船乗組員集団感染例での行政検査などで実運用されてる。迅速、高感度な遺伝子検出を実現するとともに、バッテリー駆動が可能なモバイル、コンパクトな特長を有している。
世界的にも感染収束の先行きが見えない中、新型コロナウイルス遺伝子検査の間口を少しでも広げ、感染症対策に寄与することにより、社会の安心・安全に貢献していく。

注意:本キットは研究用試薬である。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品としての承認・認証等を受けていない。ただし、「臨床検体を用いた評価結果が取得された 2019-nCoV 遺伝子検査方法について」(厚生労働省健康局結核感染症課 国立感染症研究所 2020年7月8日版)に記載され、厚生労働省の通知により保険適用の対象(注4) となっている。また、本キットの使用には、専用装置 GenelyzerFシリーズhttps://jp.medical.canon/products/dnachip/genelyzer_F/ に加え、分注ピペット、小型遠心機をはじめとする機材や、試料・遺伝子の取り扱い技術を要するため、それらを具備した施設・機関への販売に限らせて頂く。

(注1) 栄研化学株式会社が開発した核酸増幅法である Loop-Mediated Isothermal Amplification (LAMP法)。
(注2) https://jp.medical.canon/News/PressRelease/Detail/56033-834
(注3) 事業名︓厚生労働科学研究費補助金「新興・再興感染症のリスク評価と危機管理機能の実装のための研究」

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