北海道大学、森永乳業、日立製作所は、母子健康調査に関する協創成果としての知的財産を開放母子が健康に暮らせる持続可能な社会の実現をめざす

2020.09.18

国立大学法人北海道大学(以下、北大)、森永乳業㈱(以下、森永乳業)および㈱日立製作所(以下、日立)は、母子健康サービスの提供を検討している自治体や研究機関、企業が継続的に母子の健康データを収集する仕組みと、健康データに基づいた健康改善アドバイスの配 信方法に関する3件の知的財産*1を、母子が健康に暮らせる社会を実現するために開放することを合意した。北海道岩見沢市(以下、岩見沢市)と、北海道大学センター・オブ・イノベーション(以下、北大COI)*2の参画メンバーである北大、森永乳業、日立は、出生率の向上と低出生体重児の減少を目的とした母子健康調査(以下、本調査)を実施している。
 本調査は、産学官連携による社会課題解決や、持続可能な社会の実現をめざす「食と健康の達人」プロジェクトの一環として、岩見沢市がめざす健康経営都市の実現推進のために、2017年から開始された。本調査では、北大COI が母子の便、血液、母乳、食事などの様々な健康データを収集・解析する健康データ統合プラットフォームを構築することで、岩見沢市で出産する女性と子どもに健康改善アドバイスを提供している。これまでに200人の母子が調査に参加し、健康改善アドバイスを受けることで、岩見沢市の低出生体重児の割合が、2015年の10.4%から2017年には7.8%へ低減した。より多くの母子の健康向上に向けて、北大、森永乳業、日立の3社は本調査によって得られた母子健康調査の社会実装に貢献する知的財産を開放していく。特に、母子に対するサービスの担い手となる自治体、団体等の非営利機関には、無償で開放する予定だ。
 今後、岩見沢市、北大、森永乳業、日立は、本調査や母子健康サービスの担い手となるパートナーを増やし、母子が健康に暮らせる社会を実現することで、未来の子どもたちにより良い環境をつくる活動に貢献していく。
母子健康調査の活動、知的財産の開放については、「お問い合わせ先」にご連絡ください。
*1現時点では特願 2020-106028、特願 2020-106029、特願 2020-106030(いずれも北大、森永乳業、日立共同出願)が開放の対象。なお、本開放は個別に契約を締結する。
*2 センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムは、文部科学省と国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が実施する、産学官連携によって革新的なイノベーションの実現を目指す研究開発プログラム。北海道大学は平成27年より本プログラムに採択され、筑波大学、北里大学、30社を超える企業・関連機関とともに『食と健康の達人』拠点として活動している。
日立の知的財産戦略について
 日立は社会イノベーション事業を通じてお客さまの社会価値・環境価値・経済価値を向上させ、SDGsやSociety5.0の達成に貢献することをめざすため、「IP for society」のコンセプトに基づいて知的財産戦略を策定している。未来社会をデザインし、公共性が高い特定分野では知的財産を早い段階から開放することで、社会規範の維持・進化に知的財産を活用して、社会課題解決に貢献している。今後も随時「IP for society」対象の知的財産を拡充していく予定だ。
日立製作所について
 日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力していて、2019年度の連結売上収益は8兆7,672 億円、2020年3月末時点の連結従業員数は約301,000人であった。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5 分野で Lumada を活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献していく。
詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。
お問い合わせ先
㈱日立製作所 知的財産本部 知財戦略部 [担当:永井]〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号電話:090-1464-6424(直通)
報道機関お問い合わせ先
㈱日立製作所 ブランド・コミュニケーション本部 広報部[担当:松村] 〒100-8280 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号電話:070-3852-6635(松村)