ファイザー、ファイザーメディカルセミナー開催!希少・難治性疾患の患者さんのEquity(公平)実現のために会社ができることは?~心アミロイドーシス患者さんとご家族の歩み、専門医のお話から共に考える~

2023.03.02

 ファイザー株式会社は、2月16日(木)に「希少・難治性疾患の患者さんのEquity(公平)実現のために会社ができることは?~心アミロイドーシス患者さんとご家族の歩み、専門医のお話から共に考える~」と題して、メディアセミナーを開催した。

 開会の挨拶として、藤井幸一氏(ファイザー株式会社取締役執行役員希少疾病部門長)が「ファイザー株式会社希少疾病部門におけるEquity(公平)の実現に向けた取り組み」を解説した。同氏は、2月28日の「世界希少・難治性疾患の日(RDD)」に向けて、医療の格差を縮小するためEquity(公平)実現のために、RDD Japan事務局と共催で2015年からセミナーを開催し、啓蒙活動を続けている、と語った。

藤井幸一氏 ファイザー株式会社取締役執行役員希少疾病部門長

 続いて心アミロイドーシス患者とご家族を代表して、酒井勝利氏(心アミロイドーシス患者さん)と妻の酒井秀子氏が、心アミロイドーシスにおけるこれまでの歩みや診断、治療、日常生活などを語った。

酒井勝利氏 心アミロイドーシス患者
妻の酒井秀子氏

 酒井氏は、「始めは心不全と診断されたが、後に心アミロイドーシスと診断された。退院後は3カ月のリハビリ生活を続けた。リハビリ中は毎週1回、病院に通っていたので安心してリハビリが続けられたが、3カ月後は病院に通うことがなく自宅でリハビリ生活を送っていたので病気と向き合うのが心配だった。インターネットで検索して遠藤先生と出会い通うようになって1年半になる。2度の心不全があったが、ペースメーカを入れて現在は凄く体調が良い」と語った。

 最後に、遠藤 仁氏(慶應義塾大学医学部循環器内科専任講師)は、「希少疾病の診断・治療について~心アミロイドーシスとは~」と題し、「心アミロイドーシスの症状として息切れや動機、めまい、失神などがあり、心不全や不整脈を起こす。以前は認知度が低く「心不全」や「心肥大」と診断され、しっかりと判断できないまま潜伏しており診断が遅れやすかった。最近は、体に負担のない骨シンチグラフィの検査で簡単に心アミロイドーシスの診断ができるようになった。治療に関しても、現在では体に負担がかからないような治療ができるようになっている。画像検査をすることで、多くの患者さんを治療できるように、どの地域でも検査を受けやすくし、早期診断のための他科連携(整形外科など)が重要である」と期待を込めて語った。

遠藤 仁氏 慶應義塾大学医学部循環器内科専任講師