2023 国際医用画像総合展(ITEM in JRC2023)開催に伴い、一般社団法人 日本画像医療システム工業会(以下、JIRA)による記者会見が、4月14日、パシフィコ横浜にて行われた。
はじめに、山本章雄氏(JIRA 会長)は、2023年度JIRAの活動基本方針について報告した。同氏は「JIRA 画像医療システム産業ビジョン2025の4項目をベースに取り組む中で2023年度では、技術の進展や医療現場のニーズを踏まえた将来の医療現場への貢献・会員企業の開発意欲を促進する環境整備・環境変化に伴う共通課題に対する会員企業への支援の3つを柱に活動していく。1つ目は、プログラム医療機器の市販後性能の維持や向上を企業のみならずお医者様や先生方とも一体となりあらかじめ話し合わなければならないと考える。2つ目は、診療報酬改定・SaMDや医療機器該当性に関する医療機器規制への対応・サイバーセキュリティの対応の活動を推進する。3つ目は、欧州のMDDや国際情勢の変化への対応に関する国際展開・知識の基盤強化に関する人材育成を実施していく」と述べ、2023年度の取り組みとその重要性を説明した。
続いて、吉田 輝氏(広報委員会 副委員長)は、「DATA BOOK 2023 図表で見る画像医療システム産業」について報告した。同氏は「最新データを使用し、第2期医療機器基本計画の解説やAIやSaMDの実用化促進など、昨年度にはない情報もアップデートした」と述べた。
板谷英彦氏(調査・研究委員会 委員長)は、「第20回 画像医療システム等の導入状況と安全確保状況に関する調査」について報告した。同氏は「平均買い替え年数は、平均試用期間が高止まり傾向にあり長期使用が固定化されていることから日常の安全点検と定期的な保守管理が、より重要度を増す状況となっている。保守点検実施状況についても、院内での保守点検を含む保守点検実施対応が十分に進んでいない状況であり、医療機器安全管理責任者の設置状況については、改善がみられるものの病床規模や設置主体で差がみられる。」と解説した。
最後に、大塚正明氏(事務局長)は、「ITEM2023は、26社がAIに関する製品を出展しており、昨年に比べ6社増加した。このことからAI関連製品が増加していることが見受けられる。出展社の推移については、COVID-19パンデミック前は160社前後まで増加していたが、その後は減少し現在では143社まで回復した。開催方法については、オンサイト・オンラインそれぞれの良さを高いレベルで組み合わせたアドバンス・ハイブリッドITEMの標語をもとに昨年・今年と実施している」と語った。