宮崎博愛会・シーメンスヘルスケア、乳がん診療における世界的ロールモデルの確立を目指し、医療法人宮崎博愛会とシーメンスヘルスケア、パートナーシップ協定を締結
~高精度で効率化された女性医療を日本の地方や世界各地へ~

2023.07.21

 医療法人宮崎博愛会(宮崎県宮崎市、理事長:相良吉昭、以下宮崎博愛会)とシーメンスヘルスケア株式会社(東京都品川区、代表取締役社長兼CEO: 森秀顕 以下、シーメンスヘルスケア)は、2024年10 月に新たに宮崎県に完成予定のさがら病院宮崎における女性医療への取り組みを通して、乳がんの診断・治療をはじめとする女性医療の世界的ロールモデル確立を目指すべく、パートナーシップ協定を締結した。

社会的背景

 2019年に新たに乳がんと診断された女性は97千人で、1985年の約30千人から、3倍以上に増加している※1。日本のみならず、世界全体で増加傾向にあり、2020年に世界で乳がんと診断された患者数が、20年間罹患率が最も高かった肺がん患者数を上回り、がんの全症例に占める割合で最多となった※2。患者数の増加や、地域や所得による死亡率の差を受け、早期発見のための啓発・教育だけでなく、迅速で適切な治療との連携、乳がんに関連した専門的治療分野を含む包括的な診療体制が求められている※3

※1 国立がん研究センターデータおよび同がん対策情報センター統計より
※2 2021年2月4日International Agency for Research on Cancer (IARC)発表
※3 The Global Breast Cancer Initiative proposed by World Health Organization in 2021

パートナーシップ締結の背景

 シーメンスヘルスケアは、鹿児島市で相良病院およびさがらパース通りクリニックを運営する社会医療法人博愛会と2015年4月に女性医療センターの設立・運営に関するパートナーシップ協定を締結した。同パートナーシップにより、相良病院ではMR-PETによる乳がんの術前検査を年間800件以上実施するなど、高精度な検査ながら検査時間を大幅に短縮したことにより、より多くの患者を受け入れることが可能になった。また、共同開発した乳がん検診バスでは、年間24,000人の検診を実施するなど、離島やへき地での高精度な検査を提供している。女性医療のみならず、地方医療・へき地医療にも一定の成果をもたらすことができた成果を受け、この成果をさらに広範囲に提供すべく、宮崎博愛会とのパートナーシップ協定を締結するに至った。

主なパートナーシップの内容

 2024年10月に新たに完成するさがら病院宮崎に対し、シーメンスヘルスケアは乳がんに関連した診断・治療ならびに検体検査に関する最新または最適な医療機器を提案し、早期発見から治療までの診療ワークフローの総合的サポートや病院運営支援活動を行う。さがら病院宮崎は、シーメンスヘルスケアのグローバルリファレンスサイトとして認定されることを目指し、女性医療のロールモデルとして、日本およびアジアから見学者を受け入れ、知識交換や医療技術の教育を奨励するための場として、施設を提供する。また両者は、女性医療に関する政策提言などを推進していく。これらの成果を生かし、高精度で効率的な女性医療を日本の地方医療やアジアのみならず、世界各地に展開できる女性医療のロールモデルの確立を目指す。

 6月14日に行われた調印式において、さがら病院宮崎の理事長相良吉昭は以下のように述べた。「私たちは患者さんに寄り添った診療をしているという自負もありますが、女性医療のロールモデルになるという共通の高い志を持っているシーメンスヘルスケア様とパートナーになることで、さらに大きな貢献ができると信じております。」

 これに対し、シーメンスヘルスケアの森 秀顕社長は、「相良病院様とは、これまで8年に渡り、女性医療および地域医療に多くの取り組みを共に進めてきました。イノベーションは私たちのDNAですが、まさに女性医療においてロールモデルとなれるような、そして他の医療機器メーカーに手本としていただけるようなイノベーションを今後も出していきたいと考えます。今回の新たなパートナーシップが次の時代を切り拓く1つのステップとなることを願っています。」と述べている。

2023年6月14日 シーメンスヘルスケア(株)本社での調印式

医療法人宮崎博愛会について

 宮崎にて1995年に医療法人ブレストピアを設立し、ブレストピアなんば病院(現在のさがら病院宮崎)として乳がん専門医療をスタートした。 その後、2020年にさがらウィメンズヘルスケアグループに参加し、医療法人ブレストピアから医療法人宮崎博愛会(理事長:相良吉昭)へ法人名を変更した。 現在、ブレストセンター さがらクリニック宮崎とさがらクリニック延岡、さがら病院宮崎の3つの医療機関で乳がんに専門特化した医療を展開している。

 2024年秋冬に宮崎市内の2医療機関を統合させ完成予定の新さがら病院宮崎は、鹿児島相良病院に次ぐ特定領域がん診療連携拠点病院を目指しており、検診から診断・治療・術後の経過観察、緩和医療や放射線治療まで女性医療をトータルで行うことができ、宮崎の乳がん医療をさらに発展させる機能を有する。2022年度の医療法人宮崎博愛会の売上高は約23億円、社員数はおよそ160人。さがらウィメンズヘルスケアグループの主要施設であり、2022年グループ全体の手術症例数は 1500件を超え、国内有数の実績を誇る。

Siemens Healthineersについて

 Siemens Healthineersは、2016年にシーメンス AGより独立経営となったヘルスケア事業の新ブランド名である。 Siemens Healthineers AGはドイツ・エアランゲンを本拠とし、世界70ヵ国以上に拠点を置くメドテックカンパニーである。「We pioneer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. ヘルスケアを、その先へ。すべての人々へ。」というPurposeのもと、次世代医用技術において重要性を増すAI搭載のアプリケーションやデジタル製品を提供するなど、診断・治療を目的とした製品及びサービスのポートフォリオを継続的に発展させている。これらの新しいアプリケーションは、画像診断や検体検査から、画像ガイド下治療や革新的ながん医療に至るまで、シーメンスヘルスケアの基盤を強化するものである。また、医療従事者が高品質で効率的なケアを提供できるよう、デジタルヘルスケアサービスや病院経営に関するソリューションも積極的に拡充している。

  2021年10月~2022年9月末までの2022年度において、Siemens Healthineersの全世界の売上は約217億ユーロ、調整後EBIT(利払・税引前当期純利益)は約37億ユーロ、社員数は約6万9,500人であった。詳しい情報は下記を参照。
グローバルサイト:https://www.siemens-healthineers.com
日本のサイト:https://www.siemens-healthineers.com/jp/

お問い合わせ

シーメンスヘルスケア株式会社
URL:https://www.siemens-healthineers.com/jp/how-can-we-help-you