64列(128スライス)CTを搭載するPET/CTの新製品(日本国内薬事未承認)。PET/CTは、腫瘍の検出、ステージングにとどまらず、治療効果判定や治療の予後予測へのニーズも高まっている。
本装置には、呼吸同期を行うことでCTとPETの位置ずれによるSUV値の誤差を抑え、定量的な検査を実現する“Q.Freeze”というアプリケーションが搭載されている。4Dでの呼吸同期撮影を行ったのち、動きの補正を行いながら画像の重ね合わせを行い、フェーズごとに吸収補正も行なっていく。これにより、短時間で従来法よりもSUV値の改善が可能となった。
また、SN比の高い正確な画像が得られることで、従来法では指摘できなかった肝転移なども1度の検査で評価できるようになる。治療効果判定・予後予測への活用が期待される。
なおこの他、Molecular Imagingのエリアでは、一般非公開の特設ブース内で、現在開発中である、最新のPET/MRIが展示されていた。画像は、個別にPET/CTとMRIを組み合わせた従来のタイプで、二機を隣り合わせに設置し、トランスポーターテーブルで被検者を移動させてシーケンシャルに撮影するものであるが、開発中のPET/MRIは完全一体型の、最先端の研究用途を想定したコンセプトモデルとのこと。