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マンモグラフィ
マンモグラフィでは、「Micro Dose SI」が公開された。SIはSpectral Imagingの略で、フォトンカウンティング形式のシリコンディテクターがデータを受けた際、エネルギーを高いものと低いものとに自動で分けることにより、Dual Energyを実現するという技術。乳房全体における乳腺量が占める割合を数値で確認することが可能となっている。「Micro Dose SI」はFDA、薬事ともに未承認で、技術のみの紹介となっていた。
X線
X線とエコーを融合させた新アプリケーション「Echo Navigator」が紹介された。「Echo Navigator」では、X線とエコーの2つの画像を自動的に統合することにより、術者はカテーテル操作をしながら実際の位置を3Dで、リアルタイムに確認することができる。「Echo Navigator」ではプローブの向きを認識するので、術者とエコーを操作する者との間での連携もスムーズになる。本アプリケーションは同社製血管造影装置に搭載が可能。
MRI
同社最上位機種のMRI装置。2012年度の受注台数はグローバルで500台、日本では80台(うち3.0Tは50台)にも上る。RSNA2012におけるトピックは、新たなコイル(WIP)、定量イメージングの新しいアプリケーション、そして、MRIを併用した新しい方式の放射線治療計画システムである。
32chの頭部用デジタルコイル(WIP)。このコイル内にもアナログ/デジタルコンバーターが内蔵されているため、チャンネルフリーのコンセプトはそのまま、SN比の向上が可能となる。
小児用のコイル(WIP)。左側は頭部用。右側は新生児用の体幹部コイル。
RSNA2012でリリースされた新しいアプリケーション「MR Permeability」(WIP)。造影剤が血管から細胞へ透過していく速度やボリュームを定量的に表示する。画像は、透過の速度を色分け表示している例。
MRRT(MRIを併用した新しい方式の放射線治療計画システム)。こちらもWIP。3軸位置決めにCTおよびMRIを用いるソリューションを展示している。放射線治療計画の際に、Tissue ContrustのよいMRI画像を重ね合わせることで、より精度の高い治療計画の計算に役立つ。
CT
フィリップスCTのフラッグシップモデルであるBrilliance iCT。
RSNA2012では、”Knowledge-Based”逐次近似再構成であるIMR(Iterative Model Reconstruction)が発表された。
IMRはLow-contrast Detectabilityを向上することで従来と比較して2.7倍の低コントラストでの検出能を向上した。またVirtually Noise-Free Imagingにて最大90%のノイズ低減が可能となった。
逐次近似再構成法は膨大な画像処理を行うため、処理スピードが懸念されるところであるが、IMRはIntel社と共同開発した独自のリコンストラクターを搭載し、約1,000枚のスライスを5分程度で再構成するUltra Fast Reconstructionが可能となった。