本日、私が最も印象に残った演題はカリフォルニア大学のRajakumar Nagarajan先生の「How accurately Multiparametric(mp) MRI detect Prostate Cancer」という演題でした。この演題に興味を持ったのは、私自身普段は専らMRIに従事し、その中でも前立腺に興味を持っていることも理由の一つです。紙面の都合上詳細は割愛させていただきますが、前立腺癌はアメリカの男性で最も多い癌であり日本でも数年後には最も多くなると推測されています。そして前立腺がんの診断にはMRIが非常に有用であり、その中でもT2WI, DWI, Dynamic study, MRSを取り上げてそれぞれの特徴とlimitationを詳しく説明されていました。それぞれにadvantageとdisadvantageはあるものの、それらを組み合わせたmp prostate MRIは診断に有用であり、前立腺癌のステージや治療法を変えるポテンシャルがあるとのことでした。上記したように前立腺癌は本邦でも確実に増加している悪性腫瘍であり、MRIに従事する我々は各シーケンスの特徴をしっかりと再確認し、より正確な診断ができるよう撮像条件など改めて考え直す必要もあるかと考えました。