田村 全先生(慶應義塾大学 医学部 放射線診断科)より現地レポートを頂きました!
【RSNA2014 On-Site Report!】
慶應義塾大学 医学部 放射線診断科
田村 全
RSNA二日目午前はRadiogenomicsのMultisession Courseを聴講しました。日本の放射線医学の中ではまだあまり広がっていないと思われますが、RSNAでは注目度の高い領域で、会場も満員。Radiogenomicsはざっくり言うと今まで定性的なものであった画像所見を遺伝子異常と相関させることで、より定量的なData Scienceへと進化させるものです。GBMや肺癌での検討が有名で、今回のSessionではその具体的な手法や評価基準を統一する必要性などについて講義されました。従来のRadiologic-Pathologic Correlationをより深化させるものとして今後様々な腫瘍で検討が進みそうです。
午後はPhilips と東芝の機器展示を見学。Philipsでは前日GEでReportした一度の撮像でT2W/T1W/FLAIRなどを同時に取得するものと類似した撮像法がSynthetic MRとして紹介されていました。各社やはり競争は激しいようです。東芝のブースではAngio-CTが大きなスペースで紹介され、多数の来場者の注目を集めていました。よりコンパクトになった80列CTと皮膚線量をMonitoringできる最新機能などを搭載したFPDの組み合わせで、今後アメリカでも展開していくとのこと。現在私も日常診療でAngio-CTを使用していますが、その有用性は非常に高いものです。日本で生まれたAngio-CTが再び世界に広がってくれたらと、日本人IVRistの端くれとして、大きな期待を抱いています。(12/2)
機器展示で見つけた吊り下げ式プロテクター。これがあれば腰痛からも解放されそうです。