腹臥位式の乳腺バイオプシー専用装置。日本では、薬機法未承認。検出器部分にはa-Se(アモルファスセレン)の直接変換型FPDを採用。従来用いていたCCDより、画質の改善を図った。サイズは14×11cmで、同社の乳房用X線撮影装置「Selenia Dimensios」と同じFPD。従来のバイオプシー装置よりも視野が広いため、ポジショニングもしやすい。



　X線管もコンパクトで、ステレオ撮影に加え、トモシンセシス撮影も可能。バーティカル（垂直方向）アプローチに加え、ラテラル（水平方向）アプローチも可能にとなり、どのような乳房対してもアプローチが容易となった。



　さらに、コントロールモジュールのソフトウェアも新しくなり、針の座標値がイラストで表示され、より直観的な操作が可能になった。



　また、乳房が小さい場合や目的の病変位置が胸壁に近い場合や目的の病変位置が胸壁に近い場合、ベッドの開口部から肩を落とすスルーアームポジションでも検査が可能。



　スルーアーム専用のアームレストも備えている。マットレスも厚みのあるものから薄いものまで3種そろえており、被検者に合わせて使用可能。より快適な検査を提供する。



従来のマンモグラフィ装置に取り付けて使用するAffirmと同様に、針の固定部は10°傾斜。胸壁側へのアプローチを容易とする。



操作卓はユーザの好みの高さに自在に調節して使用できる。モニタは操作用と画像参照用の2種。操作用モニタにもイラスト表示を採用し、針と病変の位置関係が把握しやすい。トモシンセシスの画像は撮影後すぐに再構成されて表示される。リモコン式のX線照射スイッチにて、自動トモシンセシス撮影・自動ステレオ撮影をおこなうことができる。



　トモシンセシス振り角は15°で、トモシンセシスの撮影時間はわずか3.7秒。



Affirm Prone Biopsy System 稼働の様子

　とくに、トモシンセシス画像は、構築の乱れや腫瘤に有用であり、超音波画像でも観察できない構築の乱れに対してバイオプシーをおこなうことができる。

　国内では、2Dマンモグラフィに対応しているが、こちらでは2Dに加え、トモシンセシス画像からでも、乳腺量や、密度などを求められる。15枚のプロジェクションデータのうち、振り角0°でのデータをもとに解析。国内でもデンスブレストに対し関心が高まっているが、アメリカでは、デンスブレストの通知義務がある州も存在し、BI-RADSに基づいた4つの乳腺タイプに分類できる、本機能は有用性が高い。

　従来の2D画像だけでなく、トモシンセシスからの合成2D画像に対してもCADの利用ができる。三角部分は石灰化、囲みなどは腫瘤部分を示す。感度の設定もでき、診断支援をより求める場合は感度を高くするなど、個々に合わせて使用可能。