その他
2014年7月から提供している線量管理システム。一般撮影、CT、Angio、透視、マンモグラフィなど多モダリティに対応している。DICOMデータからと、Certegra Workstationからのインジェクターのデータ(同社のインジェクターMEDRAD Stellant D使用の場合)をもとに統計、解析を可能とし、Total Dose Managementを担う。1検査ごとのデータのみならず、検査のうち、シリーズごとでも結果を表示できる。
診断参考レベルの値とも比較できる。右側の赤いラインがこの検査の実効線量を示している。
シリーズごとに表示
1シリーズごとの線量値をカーブで表現。SSDEの値も確認できるため、体型補正がかけられた値も一目でわかる。
造影時の注入圧の変化のグラフもデータ化。イレギュラーな事態が起きたときにもあとからデータをもとに解析できる。
1ヶ月の検査数を示す。円グラフは診療科ごとの検査数。ある診療科の部分をクリックすれば、その診療科の先生ごとの検査数も確認可能。さらに、モダリティ別、部位別、プロトコル別の検査数とさらに細かいデータまでも表示できる。
装置別の検査数。赤い部分は、施設ごとに設定されたICRP103のしきい値を超過している検査数を示す。赤い部分をダブルクリックすると、線量を超えていた検査の詳細を確認できる。これらのデータをもとに線量の最適化を図れる。
検査の詳細を表示した画面。撮影条件を変更したときに線量がどの程度変わるのかシミュレーションもできる。
上:撮影管電圧120kVの場合。
下:撮影管電圧100kVの場合。120kV時と比較し、実効線量が全体的に減少している。
また、このシミュレーションは妊娠ファントムとしての利用にも有効。実際に、妊娠されている受診者の方で胸部CT撮影を実施したいときに、骨盤部への影響はどの程度なのかをシミュレーションした例もあった。このようにインフォームドコンセントの際などにも有用。参考値として、このような数値をどのようにいかしていくかが重要である。
MEDRAD Stellant Dと併せて使用するとより情報を有効活用できる。
造影剤
日本では2015年6月に発売された非イオン性MRI用造影剤。米国販売名はGadavist。同社製品マグネビストの後継品。T1短縮効果がマグネビストより約20%高いことからより優れた造影効果が期待できる。また、マグネビストはリニア型構造であったが、ガドビストはマクロ環型構造を有し、キレート安定度が高い。具体的には、ヒト血清内(37℃)における、15日後の両者のGd遊離率は、マグネビストが約2%であるのに対し、ガドビストは検出感度以下となり、遊離率は低いことが示されている。Gdは毒性が高く、皮膚などに貯留し重篤な副作用を引き起こす可能性があるのでキレート安定性はGd造影剤の安全性に関する一つの指標となる。
また、ガドビストはマグネビストと比較し、2倍のGd濃度を有するため、マグネビストの1/2の投与量(0.1mL/kg)で同じ用量のGd(0.1mmol Gd/kg)を投与できる。
添付文書情報
上:マグネビスト(リニア型)
下:ガドビスト(マクロ環型)
左:ガドビスト 右:マグネビスト
59歳女性の症例。左の画像でより高い造影効果が得られていることがわかる。
インジェクター
血管撮影用インジェクター「Mark 7 Arterion」は、軽量化、操作性の向上、使いやすさの3つを兼ね備えている。展示されているタイプは注入器と画面が1つになっている据え置き型であるが、さらにモニターをもう一台追加し、検査室外に設置できるデュアルディスプレイ型も展開。デュアルディスプレイ型であれば、手技を行う検査室内および検査室外のコンソール側、それぞれの役割を担いながら使用できる。注入条件は、注入器にも表示されるため、手技を行う医師と注入条件を入力する診療放射線技師との間で食い違いが生じることも防止できる。
据え置き型のMark 7 Arterion
今回、特に注目したい点は variable flow 機能がオプションで選択可能となったことである。最大注入圧を設定し、スイッチを押していくことで手押しのような感覚で造影剤を流すことが可能。造影剤のコントロールが容易であることはもちろん、最大注入圧を設定しているため、誤って急速に造影剤を注入してしまうことを防げるため、安全性も高い。
Variable Switch
注入した造影剤の量も確認できる。手押し注入では、正確な量を知ることは難しいが、画面の数値で一目にして注入量がわかる。
インジェクション数毎の履歴も表示可能。
シリンジの脱着も容易。「Twist&Go」 の採用により、シリンジとチューブが、清潔かつ簡単に接続可能となる。
注入器が上方を向いていると気泡混入の可能性があるため、注入器を下に向けないと注入が開始できないよう、安全機構も備えている。
○この製品は見逃せない!!RSNA2016
Radimetrics-X線線量管理システム
「Radimetrics」は,マルチモダリティに対応したX線線量情報の一元管理が行えるシステムである。PACS などのシステムを介してデータを受信することもでき,検査の検索/取得ができる。Webブラウザで線量情報参照ができ,CT検査の線量表示では,モンテカルロシミュレーションを使用して,推定値として臓器線量と実効線量の算出が可能である。また,横断面画像からスライスごとの直径を算出し,米国医学物理学会(AAPM)で規定されたSSDEの算出もできる。
例)累積線量表示
Mark 7 Arterion-血管造影用インジェクタ
「Mark 7 Arterion」 はIVRや脳血管内治療などに対応したアンギオ検査専用の造影剤注入器である。近年、「VFlow」機能(オプション)を搭載し、手押しシリンジ感覚で操作可能なハンドコントローラにより、微妙な造影剤注入をコントロールすることが可能となった。また、プランジャの押し込みを中止すると注入も瞬時に停止することから、術前術中の脆弱な脳動脈瘤や末梢血管に対して、正確、且つ、きめ細やかな注入コントロールを行うことが可能である。
例)ペデスタルタイプ
○URL:
https://www.radiologysolutions.bayer.com/
○ブース
Booth #2529 ,South Hall A
↑クリックしていただくと、大きな画像がご覧になれます
○ブース情報
ブースの見どころ
Bayerブースでは、自動造影剤注入器(Stellant CWS, Mark 7 Arterion)、造影剤(Gadovist)、X線線量管理システム(Radimetrics)など様々な製品を展示しています。
ブースではご好評をいただいている製品の高い操作性や機能性をご体験いただけます。
今年もRadiation Dose Management のベストプラクティスなど様々なイベントをブース内でご用意させていただいております。
是非Bayerブースへお立ち寄りください。皆さまのご来場をお待ちしております。