ビューワ
Universal Viewer Native Mammoは、マンモグラフィ画像読影のワークフロー向上の一助となる機能を搭載。マンモグラフィ専用のビューアでなくとも、PACSビューアの中でも、読影フローに合わせた画像表示レイアウトのステップを登録し、矢印のボタンをクリックするだけで、読影のレイアウトを切り替えることができる。煩雑な作業などは不要で過去画像との比較のレイアウトなどを表示したり、超音波画像やMR画像との並列表示などが可能である。トモシンセシス画像にも対応。
IT
Centricity 360は、ベンダー中立な医療情報連携ソリューション。国内での販売は未定であるが、英国では本ソリューションを活用することでデータのやり取りに費やしていたコストを750万円/年以上削減。CDなどにデータを焼いたりすることなく、メールを送るような感覚で、メッセージや画像のやり取りができる。
X線
病棟での撮影から、救急での外傷患者の撮影など幅広いシーンで使用できるポータブルX線撮影装置。高分解能と高いDQEを実現したFPDにより、NICUなどでの小児撮影にも適する。スタンバイモードで使用すると迅速な起動が可能で、緊急時での使用の際においても不要なタイムロスを減らすことができる。また、バッテリーも長時間使用にも耐えうるため、撮影件数が多いような時でも充電が途中で不足することなく使用できるため、日々のストレス軽減も期待される。
超音波診断装置
乳房用超音波画像診断装置Invenia ABUSは、乳房ケアのトータルソリューションのひとつとして、乳房ケアに対する女性のストレス・不安を解消し、術者の技量に左右されにくい超音波検査を可能とする。乳房の形状にあった丸みのある「Reverse Curve™」のフォルムを採用。スキャンヘッドは、乳房の形を考えられた、やさしいカーブを描く形状で、乳房に、より均一に密着させることができる。より高精度で高速な信号処理ができるビームフォーマを搭載することで、高画質の画像処理とスキャン時間の短縮を図っている。
スキャン時にはボリュームデータを得るため、スキャン後には、3方向からの任意の断面で、画像を確認できる点も有用である。
CT
60cmボア径を有する心臓専用CTで、アメリカ、ヨーロッパにて展開している。管球の回転速度は0.24sec/rot、25cmの撮影範囲、14cmカバレージを実現し、1回転で心臓CTの撮影が可能。15m2の面積に収まる省スペース化も実現。管球は2個搭載しているが、検出器は1つとしており、同じ体軸方向に管球を並べ、ソースを2つとすることでワイドカバレージを実現しながらコーンビームアーチファクト低減を図っている。
また、TAVIのプランニングにおいて、CT画像から計測して得られる値は、治療予後にも影響するため非常に重要であるが、同装置で実現する高画質により、TAVIのプランニングもより正確に行える。さらに、時間分解能も高いため、FFR-CTでも精度の高い画像が得られる。Calcified LADでも、ブルーミングアーチファクトを低減し、より診断に有用な画像を提供する。
CT
今回のRSNAで世界発披露目となる、CT装置。ディテクタ部分は、X線から信号への変換をフルデジタルにすることで、ノイズの影響を抑え、より高画質を実現する。また、管球は溝部分を液体金属で満たし冷却効率を上げ、寿命を従来の約2倍まで延長している。Applied Intelligenceも利用すれば、管球の不具合も事前に知ることができるため、より効率的な運用が期待できる。
ガントリー上部のパネルはタッチパネルとなっており、セカンドコンソールのように使用可能。高さや角度にも工夫が施されており、女性技師などでも十分手が届くような設計となっている。
IT
人・モノ・情報をつなぎ、得られた示唆を最適化アクションにいかす、医療データ分析サービスとして日本では今年8月にリリース。装置の稼働率、各検査室の使用割合、受付ピーク時間、実施ピーク時間などをダッシュボードで表示可能。課題解決に必要な業務指標、経営指標を可視化させ、改善につなげることができる。
なお、今回のRSNAでは、これをさらに発展させ、ソフトウェア、装置、そして、サービスをインテリジェント化する技術基盤としてApplied Intelligenceが紹介された。データ分析によるオペレーションの最適化にとどまらず、AI(人工知能)技術を組み込んだソフトウェアや装置により診断の速度や精度の向上を図る取り組みは、RSNA期間中に発表されたIntelとの提携拡大、NVIDIAとの長期提携によってさらに加速されていく。
超音波診断装置
日本で今年7月に発売された「Vscan」シリーズの最新機種「Vscan Extend」。好評を得ている2 in 1方式プローブは、プローブの両端にそれぞれ深部臓器用と表在臓器用の深触子を搭載しており、1本のプローブで多領域の描出が可能である。新たにWi-Fi対応となり、今後はクラウドなどを活用した診療科や病院間のシームレスな連携にも貢献する。また、5インチの液晶を採用したことで、より直感的な操作と視認性を向上させている。
MRI
GEの新機種、1.5T MRI装置 SIGNA Artist。開口径の広い、ワイドボアタイプのフラッグシップで、最大の特長はノイズの影響の少ないフルデジタルのデータを最大128chまで同時収集可能なTDI(トータル・デジタル・イメージング)を搭載した装置だ。これにより、従来で得られなかった高画質が得られるという。
さらにMRIの新たな高速撮像技術として応用されている、CS(圧縮センシング)も当然可能であり、高画質と撮影の高速性を意のままにしている装置だ。
そして、GEの新機種、3T MRI装置 SIGNA Premier。3Tワイドボアタイプとしては最大のSuperG 80mT/m、200 mT/m/ms Gradientsの性能を誇る研究専用機装置だ。
また画期的な点としては、コイルの大きな進化があげられるだろう。
AIR coilはその代表格で、非常に軽量かつ、フレキシブルに使えるだけでなく、深さ方向への感度に優れるため様々な患者に高画質を提供できるのが大きな利点だ。
48chヘッドコイルも約3cmのスペーサーを着脱可能になり、被験者を選ばず、MR検査がしやすくなったといえる。なおこの48chヘッドコイルおよびSIGNA Premierはプロアメリカンフットボールリーグである、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)との脳へのダメージに関する共同研究に使用されているということも興味深い。
超音波診断装置
肝硬度の測定装置FibroScanと、超音波診断装置が一体型となった「LOGIQ S8 FS」は、国内では11月に発売されている。超音波診断画像とFibroScanおよびシェアウェーブによる肝硬度に関する数値の確認が1台で可能となった。肝臓疾患における診断・治療計画・治療のアフターフォローまでを、定性的および定量的な評価データのもと支援する。また、ハイエンド機ならではの高性能を発揮しながらも、従来機よりも軽量化を実現している点も魅力的である。
マンモグラフィ
昨年の発表から、国内でも順調に導入されている「Senographe PristinaTM」の目玉機能はずばり、Self-Compression。受診者自身のリモコン操作により圧迫圧をコントロールする自己圧迫機能であり、圧迫時の痛みなどによるストレスを軽減する。従来の検査法に比べ、Self-Compression使用時の方が、83%の受診者が検査に積極的に参加したという結果も出ている。また、検査に必要な最低限の圧迫圧を受診者自身で微調整することで、より有用な画像が得られることも期待できる。
また、撮影におけるポジショニングサポートも非常に有用である。作動領域を分け、これまで撮影方法や角度によって撮影者にかかっていた負担を低減。動き出しも非常になめらかである。
CT
16cmという広範囲のカバレージを実現している同社のフラッグシップCT。3Dコリメータ搭載により、撮影範囲は16cmでも均一な画質での画像を提供する。心臓などの撮影では、造影剤をボーラス注入することもあり高コントラストであるため、広範囲での撮影であっても担保された画質を実現しやすいが、頭部や腹部などの他部位で広いカバレージでの撮影をしても均一な画質の画像が得られる点は特に有用。頭部は1回転で撮影ができ、胸腹部、骨盤などの撮影も、広いカバレージを利用して、ヘリカルではなくstep&shootで撮影できる。
また、Dual Energyスキャンも可能であり、Dual Energyでの撮影でも、3Dコリメータにより高画質と被ばく低減を図れるため、ルーチンでのDual Energyの使用も実現。
Applied Intelligenceを利用すれば、管球の不具合の予兆も可能であり、日常の診療における突然の予期せぬダウンタイムも予防できる。
核医学
高分解能と高感度を両立した半導体PET/CT装置だ。新しく半導体検出器“LightBurst Digital Detector”を搭載することで、病変の検出能を飛躍的に向上させた。独自に開発した新技術、デジタルコンプトン散乱リカバリーにより、従来の検査時間を1/2に低減可能となった。さらにCTのテクノロジーを組み合わせることでPET/CTによる被ばく量を1/2に抑えての検査が可能となる。
核医学
世界で初めてCZT検出器を搭載した全身用SPECT/CT装置だ。高性能の臨床用機器としてだけでなく、研究用としても新たな可能性を秘めた装置だ。新技術であるCZT検出器によりスキャン時間を大幅に短縮。患者負担の軽減だけでなく病変検出能や定量性の向上により、治療戦略や病期診断における確信度が上がる。エネルギー分解能の向上により従来では難しかった二核種検査にも対応。また、リストモード搭載により、研究応用への可能性も大幅に広がった。核医学検査のさらなる可能性と真の診断をもたらす装置だ。
X線
天吊式でもなく、床置式でもない、コンパクトタイプの多目的X線撮影装置。
自走式Cアームであり、床を自由に移動できるタイプで手術室での移動を楽にしている。
FPDは40×40cmで、広範囲にわたる撮影ができるので、様々な領域での臨床現場に応用が可能だ。
Wide Boreタイプの Cアームで従来より長いSIDを確保。深い角度付けが行える上、中心から外れた部位を狙った3D撮影、さらに麻酔チューブや各種ケーブルの処理も迅速に行える。
さらにInnova Dose Reportsにより、適切な線量使用の判断や使用線量のモニターおよび管理、レポーティングの提供も可能にしている。また検査中もリファレンスモニタにDose mapが表示され、手術中にも確認が容易だ。アーム角度情報に応じた 想定線量分布もグラフィック表示ができるのも優れている点だろう。