今回も引き続き、おすすめ演題として事前にお伝えさせていただいた演題に関するレポートになります。前回は腹部領域、今回は心臓領域の演題についての報告になります。
③演題名:Impact of CT FFR on Reader Confidence for CCTA Studies.
日程:11月26日 日曜日 10:45-10:55、カテゴリー:CT
心臓CTを読影する際に、画像のみで読影する場合と画像に加えてCT-FFRの情報がある場合で、読影者の診断への確信度と読影時間がどう変わるかを検討した演題です。虚血病変の除外で特に診断への確信度が増すようです。5年以上の経験を有する読影者では冠動脈病変の検出においては有意な改善はなかったとのことで、冠動脈病変の検出という基本的な点においては十分な読影経験があれば影響は少ないようです。また、読影時間は有意に短縮できたとのことです。少し変わった視点の演題でしたが、付加情報の読影への影響という視点は興味深いものでした。流体力学解析や人工知能などの新たな解析技術によって得られる付加的情報をどう利用するかということは、今後の課題になると思います。
④演題名:Assessment of Left-Ventricular-Wall Motion Disorders after Myocardial Infarction Using Compressed Sensing Real-Time Cine Imaging.
日程:11月27日 月曜日15:40-15:50 、カテゴリー:MRI
心筋梗塞患者のフォローアップの心臓MRIで、compressed sensingを用いた1回息止めのシネ画像を通常シネ画像と比較して検討した演題です。画質については十分評価に耐えうるものになっていると感じました。1回の息止めで撮像できることを利点とし、長時間の検査で頻回の息止めが難しい症例群において検討しています。単なる撮像技術としてのみではなく、短時間で撮影できることに臨床的意義を見出しています。
RSNA2017も残り少しとなりました。シカゴの街はクリスマス一色で、夜になると大変きれいです。学会で最新の知識を得るのはもちろんですが、シカゴの街もしっかり堪能して帰りたいと思います。