今年はNorth buildingのlevel 2に見慣れないAI SHOWCASEという表示を見つけました。Artificial intelligence (AI)に特化した展示会場のようです。
機器展示会場ほどではないですがかなり広く、たくさんの企業が展示を出されていました。
CTで肺結節をオートセグメンテーションし、体積の経時変化をグラフ化する機能や、肋骨骨折を自動検出する機能を見せていただきました。日常の読影業務で時間を要する単純作業を効率化できれば、生産性の向上につながると思いましたが、搭載されている機能を覚えて、操作に慣れるのに少し時間がかかりそうです。
こういった診断支援としてのAIは主に神経や肺、骨軟部領域で応用されていますが、腹部領域に関しては開発中のようであり、今後どのように発展していくか注目していきたいところです。緊急性のある所見(脳出血など)を自動検出し、検査一覧の上位に移動させることで優先的にレポートを作成するように促すAIも紹介されていました。
近いうちにAIが放射線科診療の現場に浸透すると肌をもって感じます。また同時に、断層画像の普及により単純写真の読影が苦手な放射線科医が増加したように、AIの普及により断層画像の読影が苦手な若手医師が出てくるのではないかと不安を感じています。