Bayerは、造影剤、インジェクタ、AIソフトウェアなど、診断に関連した幅広い製品群を出展している。
その中で注目すべきは、これらの製品群が実際の医療現場でどのように活用されているかを示す「BAYER EXPERIENCE CENTER」という企画である。
これは4人の患者さんをストーリー形式で追うというゲームのような展開で非常に面白い企画だった。
もちろん診断には同社の造影剤やインジェクタがAIにより、自動で選択されていくもので放射線科医や診療放射線技師の負担を大きく軽減する画期的なものだ。
同社の描く明るい放射線科の未来。遠くないそれを我々は待ち侘びることになりそうだ。
藤本氏(バイエル薬品株式会社ラジオロジー事業部)のコメント
「我々としては、環境面、資源面などを考慮して製品づくりを日々考え、画期的な新製品を開発していきたい 」
Bayer ブース
BAYER EXPERIENCE CENTERの入り口 残念ながら中は記事化できません。未来を体験したいかたはぜひ!
続いて、日本でも話題のマルチペーシェント用CTインジェクションシステムCentargoを紹介する。
これは、日本では当り前になっているシリンジ製剤を“使用しない”CTインジェクタである。
バイアル/パックから造影剤/生食を、本体にセットした“デイセット”(24時間の連続使用が可能)に充填し、患者ごとには“患者ライン”をワンタッチで取替えるだけで準備が完了する、これまでの常識を変えるインジェクタである。
シリンジ製剤を使用するインジェクタでは必須であった空シリンジに生食を充填する手順も必要なく、また生食の後押しも消耗品のコスト高を気にすることなく利用できる。
もちろん、シリンジ製剤では廃棄していた余剰な造影剤を無くすことができるので、エコな製品である。
藤本氏(バイエル薬品株式会社ラジオロジー事業部)のコメント
「我々としては、環境面、資源面などを考慮して製品づくりを日々考え、画期的な新製品を開発していきたい 」
マルチペーシェント用CTインジェクションシステムCentargo。なお 「RadFan 」2024年1月号でも巻頭カラーで取材記事が掲載予定で す。ぜひ手にとって読んで頂きたい。
最後に、Bayer AI software 展示ブースに出展されている、Calanticᵀᴹ(カランティック)デジタルソリューション(以下「Calanticᵀᴹ」)を解説したい。
Calanticᵀᴹは、今年の4月に日本でも販売が開始されたクラウド型の画像診断支援AIプラットフォームである。
RSNAで展示されているCalanticᵀᴹには、非常に多くの画像診断関連のAIアプリケーションが搭載されていた。
現在日本で利用できるAIアプリケーションは2種類であるが、将来の拡張性を感じることができた。
藤本氏のコメント
「これから主流になるだろうと予測されるAI。弊社もそういうニーズに真正面から応えていきたい。」
Calanticᵀᴹ 多くの種類のソフトが搭載されている
インジェクタの使用状況なども一目瞭然だ
今回取材を受けてくれたアンドレ氏と藤本氏(右)
古い装置も展示され、同社のインジェクター作りの伝統を物語っている
ブース内のコーヒーハウスで一服つけるのも嬉しい
なお各製品の詳細情報は、RadFan 2024年1月号に掲載予定です、お楽しみに。