1.マンモエクサス菅又クリニック院長 医学博士 菅又徳孝氏インタビュー
2.Making You Happy with Pe・ru・ru~菅又クリニックの検査の流れ~
3.CLOSS×TALK(菅又徳孝先生、石栗一男技師)
4.石栗一男氏インタビュー:信頼できるマンモグラフィ装置で 確実な乳がん検診の実現を
適切な要精検率の秘訣は乳腺内外コントラストの良さ
直接変換方式FPDにより、画像の解像度やコントラストが向上し、微細石灰化や腫瘤の描出に優れるペルル。石栗氏自身も大宮シティクリニックでペルルを使用しているが、「従来機種と比べると乳腺外コントラストが非常に良い」と評価する。一般的には、乳腺外コントラストは乳腺濃度に左右されやすく、適正なコントラストを得ることが難しいが「ペルルの画像処理はコントラスト調整が非常に適確なところが特徴的」と語る。また、大宮シティクリニックの1年間のデータによると、アナログ装置の要精検率は7~10%で、カテゴリー分類における腫瘤の検出能は良いがその他の所見は見落としやすい傾向があった。CR装置では、感度は高くなったが、要精検率は12%となり「読みすぎ」ていることが否めなかった。しかしペルルの画像は「石灰化や腫瘤の描出能だけでなく、構築の乱れやFAD(Focal asymmetric density)などの診断もしやすい画像」で、正確なデータはまだ取れていないものの、要精検率は5~7%に改善されているとの見込みである。
標準撮影でも拡大撮影なみの高画質
石栗氏は、ペルルの画質について、標準撮影の画像が「拡大撮影をしなくてもよいほど」十分に微小石灰化が見える点を特に評価する。再検査で拡大撮影をする必要がなくなれば、無駄な検査を回避することができ、被ばく低減に繋がる。また、CRと比較してペルルの画像による読影は、画像の転送からビューワ表示までがスピーディなため、単位時間あたりの読影量が約2.5倍に増加したという。「画質やスループットの良さを見ると、ペルルは集団検診に最適化されていると感じますが、精密検査でも十分有用性を感じます」。
読影環境に合わせた画像処理でどのビューワでも適切な表示
ペルルは東芝独自の画像処理技術(f-Proc処理・DCF処理)により、病変の見やすさを向上させ、モニタ診断からハードコピー診断まで読影環境に合わせた画質に調整することもできるため、読影者に観察しやすいマンモグラフィ画像を提供することができる。大宮医師会の乳がん検診マンモグラフィ読影会などで、様々な装置の画像を比較する機会の多い石栗氏だが、ペルルの画像は「どんなビューワで見ても最適な画質」と評価する。
撮影スペースが確保しやすいコンパクト設計、押しやすい操作ボタン、圧迫厚・Cアームの角度情報が見やすい表示パネルなど、操作者がかんたん・適切にポジショニングできる工夫が凝らされたペルル。「使いやすいマンモグラフィ装置ほど、診療放射線技師も上手にポジショニングすることができます。診療放射線技師が、手際よく、患者さんに負担なく適切なポジショニングができれば、撮影画質は格段に良くなり、診断能にも貢献できるのです」。